計算機科学のブログ

関数(とその他の数学とコンピュータに関する予備知識) 関数 可逆関数の合成関数についての可逆性

行列プログラマー (Philip N. Klein(著)、松田 晃一(翻訳)、弓林 司(翻訳)、脇本 佑紀(翻訳)、中田 洋(翻訳)、齋藤 大吾(翻訳)、オライリー・ジャパン)の0章(関数(とその他の数学とコンピュータに関する予備知識))、0.3(関数)、0.3.8(可逆関数の合成関数についての可逆性)の問題0.3.21の解答を求めてみる。

可逆な関数f、 gの定義域、終域をAとする。

aをAの任意の元とすると、

( ( g - 1 f - 1 ) ( f g ) ) ( a ) = ( g - 1 ( f - 1 f ) g ) ( a ) = ( g - 1 g ) ( a ) = a

また、

( ( f g ) ( g - 1 f - 1 ) ) ( a ) = ( f ( g g - 1 ) f - 1 ) ( a ) = ( f f - 1 ) ( a ) = a

よって、

( g - 1 f - 1 ) ( f g ) ( f g ) ( g - 1 f - 1 )

は共に恒等写像なので、

f g

は可逆でその逆写像は

( f g ) - 1 = g - 1 f - 1

である。

(証明終)