帰納的定義と証明技法 背理法 2の平方根が無理数であることの証明、有理数、既約
情報系のための離散数学 (猪股 俊光 (著)、南野 謙一 (著)、共立出版)の第3章(帰納的定義と証明技法)、3.5(背理法)の問3.12の解答を求めてみる。
が有理数であると仮定する。
既約分数で表す。
このとき、
両辺の平方と考える。
よって、
は偶数である。
ゆえに、mは2の倍数である。
また、mは非零なので、 mの平方は4の倍数である。
よって、 nの平方は2の倍数である。
ゆえにnも2の倍数である。
またnは非零である。
よって、 mとnは共に0ではない偶数である。
これは、仮定の既約であることと矛盾。
ゆえに2の平方根は無理数である。
(証明終)